かわいくて元気になる!あんずさんのおとぎの世界
蟹江杏さんの絵に登場する小さな女の子や、キツネやリス、元気な男の子。どの絵もとびきり美しくかわいいです!絵と同じように、ご本人も実にキュート。さっそくお話をうかがってみました。
——今回、展示された作品は、何か物語になっているのですか?
全体が、つながったひとつの物語ではなく、普段、自分がライフワークとして制作している作品を展示しました。「草木花のおはなし」「鳥のおはなし」「子どものおはなし」「日常のおはなし」という4つの章に分けて展示しています。
——タイトルのほかにも、作品のご紹介が書かれていますね。
普段の作品展では、コメントはつけないのですが、今回はどんなふうにこの作品が生まれたか、分かるようにしています。
——読んでみると、ロンドン留学時代のお話などもあって楽しいです。子どもの絵が多いですね。
子どもの顔の絵は、西口からアルタ方向に抜けるガード下に壁画があるんですけれど、その原画なんですよ。一堂に集めて東京で発表するのは、はじめてです。ぜひ見にきてくださいね。
■ひとこと
ご自身の作品の展示だけではなく、今回、クリエーターズ・フェスタで数々のプロデュースも手がけるなど、マルチな才能を発揮する杏さん。被災地の子ども達に絵本や画材を届ける活動もしていらっしゃり、作品から優しさがにじみ出ています。展示会場には杏さんの制作された小物なども販売されています。
■展示
あんずのおはなしの国展
場所 ヒルトピアアートスクエア(ヒルトン東京地下1階)
日時 8月20日(木)〜8月28日(金)
■プロフィール
蟹江杏
版画家。1978 年生まれ。ロンドンにて版画をまなぶ。
全国の百貨店や画廊などで展覧会を行うかたわら、新宿区クリエイターズフェスタなど、都市型アートイベントにおいて、こどもアートプログラムのプロデュースなども手がける。
東日本大震災以降は、NPO 法人3.11 こども文庫を設立。被災地の子ども達に絵本や画材を届ける活動や、文部科学省復興教育支援事業としての、講師・コーディネーターをつとめている。
絵本の刊行や、エコカーとのコラボレーションなど、その活動は多岐にわたり、年間500 点以上の作品を制作している。従来のインテリアを支配してしまうアートではなく、家や家庭の雰囲気に寄り添う作風が、日本のリビングアート界で注目されている。